アトランティックターポン

僕にはまだまだ経験したことのない世界がたくさんあるが、これだけは若干の確信を持って言えるということもある。


ターポンは世界最強の魚だ。

2017年にフロリダへ飛んだ。

世界有数の巨大魚大国アメリカで2週間思う存分釣りをさせていただいた。アメリカは何もかもがデカくて激しく、本当に楽しい日々だった。


そんなアメリカの思い出の中に特に色濃く残っている魚がいる。

それが アトランティックターポンだ。

僕の身長よりもははるかにデカく、推定体重は70キロ。

そんな大魚が、飛ぶは飛ぶ!!

飛ぶは飛ぶ!!!


とにかく飛ぶ! 引く! 暴れる!

ファイトタイム(釣り上げるのに)かかった時間は1時間

寄せては引き出されて、寄せては引き出されて、の繰り返し。船べりでの格闘で、ボートの反対側に回り込まれてジャンプしたこともあった。


初めて魚とのファイトで『 もう引かなくていいよ 』と思った。


そして、ついにターポンの体力が底をついた時。

1時間前人食いザメが釣れた海へ僕は入った。食われた時のために安全ロープを腰に巻いてw

その時のターポンの肌触りや顔は忘れられない。

まさに光り輝く銀輪の鱗に、アマゾンのピラルクーに似た『  』を感じた。


魚を描く上でも、鱗というのはものすごいキーポイントになる。魚といえば鱗、というイメージも強い。

ただ実際に描いてみるとそれはものすごく難しい。生き物の仕組みというのはこんなにも精密で設計的で、完璧なものなのかといつも身にしみて感じる。

無駄がないというか、全てが組み合ってるというか。

海に入り、ターポンの完璧な銀輪を見ていると改めてそんなことを感じた。

ただそれ以上に感じてたのは下からくるサメの恐怖だったけどね。


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